【9月12日 AFP】スペインからの独立の是非を問う住民投票を3週間後に控えた北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州で11日、独立を訴える数十万人規模のデモが行われた。中央政府が違法と見なしている住民投票を前に、独立派が勢いを示した形だ。

 参加者らは州都バルセロナ(Barcelona)の中心部を赤・黄・青のカタルーニャ独立旗を手に行進し、「さらばスペイン」などと書かれた横断幕を掲げた。

 バルセロナ市警察はツイッター(Twitter)で、デモ参加者は約100万人に上ったと発表。一方、同州に駐在する中央政府代表者の報道官が発表した参加者数は、これより少ない約35万人だった。

 この日は、スペイン継承戦争(War of the Spanish Succession)下の1714年のバルセロナ陥落と、その後のカタルーニャの統治体制・自由の喪失を記念する「カタルーニャの日(ラ・ディアダ、La Diada)」で、デモはこれに合わせて行われた。

 州政府は、10月1日の住民投票で独立賛成派が勝てば48時間以内に独立を宣言し、主権国家の樹立に着手すると公言。だがカタルーニャ地方議会が6日可決した住民投票法案は、中央政府からの申し立てを受けたスペイン憲法裁判所によって施行の差し止めが命じられた。

 警察は、住民投票の投票用紙を作成していた疑いで州内の印刷会社と地元週刊紙の捜索を実施。中央検察当局は、カタルーニャ自治州のカルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)首相ら州当局者に対する刑事手続きを開始している。(c)AFP/Daniel Bosque and Adrien Vicente