【9月16日 CNS】英金融大手HSBCは6日、同行の携帯電話用アプリに顔認証システムを導入すると発表した。中国国内にある外資系銀行では初の試みとなる。

 コピーされにくい顔認証の技術とパスワード・キャプチャ認証などを併用することで、安全性が高まる。これにより、これまで同行で発行していた従来のパスワード機を使う必要がなくなる。従来のパスワード機を携帯していなかったために、手続きできないなどといった不便が解消される。モバイル決済の1日の上限額は、5万元(約83万1000円)以内となる。

 同行の李峰(Li Feng)副頭取は、中国人の新しい技術を受け入れる態度は、比較的積極的だとしている。同社が顔認証システムへの信用度について調査を行った結果、半数近くの中国人が、生活が便利になりそうだと答えたという。中国人のモバイル決済の利用度合いも先進国をはるかに上回っており、2016年のモバイル決済の利用者は4億7000万人に上った。李副頭取は、「中国の金融業には科学技術を応用できる巨大な空間がまだまだある。新たな科学技術もどんどん出てくるだろう。デジタルテクノロジーへの投資と発展は弊社の重点的な政策のひとつ。国内に建設した『環球科技中心』で、引き続きデジタルテクノロジーとイノベーション能力を研究・開発し、業務の更なる発展を目指したい」と話した。(c)CNS/JCM/AFPBB News