【9月10日 AFP】国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は、10日のフランス日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュ(Le Journal du Dimanche)に掲載されたインタビューで、北朝鮮による核やミサイルの開発をめぐる対立はここ数年で最も深刻な世界の危機であり、深く懸念していると語った。

 グテレス氏は、過去には綿密な検討を経て下された決断によって始まった戦争があった一方で、無自覚のうちに事態が深刻化して始まった紛争もあったと指摘し、「この脅威の深刻さによって、手遅れになる前に理性的な道筋を進むようになることを望まざるを得ない」と話した。

 またグテレス氏は、北朝鮮に核や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を中止させ、国連安全保障理事会(UN Security Council)の決議を尊重させることが鍵となると指摘するとともに、「国連安保理は、成功の可能性がある外交的取り組みを実施する力を備えた唯一の機関であるため、安保理の結束はなんとしても維持しなければならない」と強調した。

 米国は11日に安保理で対北朝鮮制裁強化の決議案を採決することを望んでいるが、中国とロシアは抵抗している。(c)AFP