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バングラデシュにロヒンギャ難民29万人流入=飢える子、泣き崩れる母

2017年9月9日 18:28 発信地:バングラデシュ

【9月9日 時事通信社】ミャンマー西部ラカイン州で8月25日に始まった治安部隊と武装勢力との戦闘を逃れ、隣国バングラデシュに避難したイスラム系少数民族ロヒンギャは、国際移住機関(IOM)によると、9日までに29万人に達した。多くは女性や子供、高齢者だが、たどり着いても十分な支援はない。避難中に船が沈没し、相次ぎ水死している。

 バングラデシュ南東部コックスバザールには、迫害を逃れた大勢のロヒンギャ難民が身を寄せる。バングラデシュ当局や支援団体がキャンプを建設し、食料を配給するが、支援は追い付かない。

 バングラデシュ紙デーリー・スターはコックスバザールのロヒンギャの姿を連日報じている。シャフィカ・ベギュムさん(35)は5日、生後8日の娘を抱いたまま人混みをかき分け、食料支援の車両に近づいたが、難民の数があまりに多かった。配る食料が足りなくなり、ベギュムさんは受け取れなかった。

 「私の食料がなければ、この子をどうやって育てるのか」。ベギュムさんの訴えは悲痛だ。仕事を抱える夫を残し、子供4人と避難してきた。「至る所で拷問が行われていた。家は焼かれ、人々は殺された。逃げるしかなかった」と身の上を語ったベギュムさんは最後に泣き崩れた。別の女性高齢者はラカイン州について「女性は暴行され、子供は殺される。安全な場所はどこにもない」と訴えた。

 IOMのスポークスマンは8日、ロヒンギャ難民に関し「熱帯の日差しを遮れない野外で食べ物もないまま母親が子供と暮らしている」と危機的状況を説明した。今月1~8日の1週間でバングラデシュに逃れたロヒンギャは20万人以上に上るとみられ、激増中だ。

 国境には川が多く、海も近い。バングラデシュに逃れようとした小船が転覆し、沈没する事故が頻発している。8月31日、国境地帯を流れるナフ川で17人の遺体が見つかり、9月5日にはベンガル湾の島に5遺体が流れ着いた。犠牲者には子供が少なくない。(c)時事通信社

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