【9月8日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)のファイナリストとなった世界83位のスローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)は、ランキングが957位だった1か月前に、自身初となる四大大会(グランドスラム)決勝にこれほど早い時期に進出すると言われていたら、「きっと気絶していた」だろうと語った。

 手に汗握る展開となった7日の女子シングルス準決勝で、母国の大先輩である大会第9シードのヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams)を6-1、0-6、7-5で下した24歳のスティーブンズは、9日に行われる決勝で同胞のマディソン・キーズ(Madison Keys)と対戦する。

「復帰早々に2大会で4強入りを果たし、グランドスラムの決勝に進出すると言われていたら、きっと気絶していたでしょう」と語ったスティーブンズは、足を手術して11か月間戦列を離れており、7月のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)で復帰したばかりだが、その後は14勝を挙げ、ロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2017)とウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2017)で準決勝に進出、そして自身2度目のグランドスラム4強入りを果たした。

「今の気持ちと、何がここまで導いたのか表現する言葉がありません。どうやって成し遂げたのか、まったく分かりません。ただ一生懸命に努力しただけです。粘り強く戦って根性を出し、とにかく頑張り続けました」

 最終セットはスティーブンズが2-0とリードしながらも、37歳のヴィーナスが巻き返して5-4とする白熱した展開となった。第11ゲームではスティーブンズが強打をたたき込むなどして圧倒すると、第12ゲームではヴィーナスがこの試合で51本目のアンフォーストエラーを犯し、スティーブンズに勝利が転がり込んだ。

「第3セットはお互いに素晴らしい打ち合いがありました」と振り返ったスティーブンズは、全米オープン初出場から20周年を迎えたヴィーナスに敬意を表し、「史上最高の選手の一人と同時期にプレーできて光栄です。彼女は最高に優雅でエレガントな選手です」と語った。

 今季は全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)とウィンブルドンで決勝進出を果たしたヴィーナスは、重要な場面でスティーブンズが上回っていたと認め、「本当に素晴らしい戦いでした。最終的には彼女の方が私よりもポイントが上回り、それがこの結果になりました」とコメントした。(c)AFP