【9月8日 AFP】シリア軍は7日、中部ハマ(Hama)近郊のマスヤフ(Masyaf)付近にある拠点の一つをイスラエル軍機が空爆し、2人が死亡したと発表した。ある監視団によると、標的となったのは化学兵器の製造が疑われる施設だという。

 イスラエルは攻撃への関与を認めていない。イスラエルは、シリアとイランなどそのイスラム教シーア派(Shiite)同盟勢力に対し、イスラエルは「テヘラン(Tehran)からダマスカス(Damascus)に続くイスラム教シーア派の通路」を是が非でも阻止すると間接的に警告していた。

 空爆されたのは、中部ハマとロシア海軍が使用する港との間のマスヤフ近郊にある訓練所1か所と「科学研究センター(SSRC)」の支局。シリアの同盟国イランやレバノンのイスラム教シーア派原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)もこの施設を使用していたという。

 米政府は、4月にシリア北西部イドリブ(Idlib)県のハンシャイフン(Khan Sheikhun)で起き多数の死者を出した化学兵器による攻撃で、SSRCが開発を支援したサリンガスが使われたと主張している。

 ヒズボラは2006年、イスラエルと壊滅的な戦闘を繰り広げた。イスラエルは3月、ヒズボラ向けの武器を標的とした空爆を行っている。(c)AFP