【9月7日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2017)は6日、第17ステージ(ビリャディエゴからロス・マチュコス、180.5キロメートル)が行われ、アクアブルースポート(Aqua Blue Sport)のシュテファン・デ二フル(Stefan Denifl、オーストリア)がチームに記念すべきステージ優勝をもたらした。総合首位に立つチームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)のリードは42秒縮まり、同2位につけるバーレーン・メリダ(Bahrain-Merida)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)との差が1分16秒となった。

 残り5キロメートル付近でアタックを仕掛けて逃げ集団から抜け出したデニフルは、トレック・セガフレード(Trek Segafredo)に所属するアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)の果敢な追走を振り切り、厳しい山岳ステージを4時間48分52秒で制した。

 総合争いで表彰台を目指すコンタドールが28秒差の2位に入り、アスタナ(Astana Pro Team)のミゲル・アンヘル・ロペス(Miguel Angel Lopez、コロンビア)が1分4秒遅れで3位に続いた。

 フルームは史上3人目のツール・ド・フランス(Tour de France)とブエルタの同年2冠達成は確実とみられているものの、この日は最後の上り坂で脱落してニバリとの並走を維持できず、前日のタイムトライアルでの勝利に助けられた形となった。

 ロペスと並んで4位に入ったニバリに対して14位に終わったフルームは、「昨日の努力に助けられたのは確かだけれど、まだ自分の方が優位に立っている。2位には1分以上の差があるので十分な余裕があるし、この先のステージには自信がある」と語った。

 マドリード(Madrid)を周回する恒例の最終ステージを前に、アルト・デ・ラングリル(Alto de L'Angliru)へ至る9日の第20ステージを含む3ステージで総合リードを守る戦いが残されているフルームはまた、「昨日を含めれば、今は5日間の勝負の真っ最中だ。この区間は第20ステージが最も厳しい日なることは分かっているから、一日ずつ懸命にこなしていく」と話した。

「昨日、きょうと努力を積み重ねることが、最大のフィナーレとなるアングリル(Angliru)を目指す第20ステージにつながることは間違いない。その他の点については、良い感触だし、目の前の見通しは明るい」

 一方、新設チームのアクアブルーは、デニフルが後続を引き離して優勝を飾るという最高の結果を出した。同チームはプロチーム1年目で今大会への参戦には招待が必要だったほか、先日にはチームバスが放火被害に遭遇するという不運を乗り越える必要があった。

 デニフルは、「僕たちのチームにとって、最高の年になっている。プロチーム1年目でブエルタに出場し、ステージ優勝を飾れるなんて完璧だよ」と喜んだ。(c)AFP