【9月10日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)は9日、女子シングルス決勝が行われ、スローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)が6-3、6-0で大会第15シードのマディソン・キーズ(Madison Keys、米国)を下し、自身初の四大大会(グランドスラム)制覇を果たした。

 左足の負傷で今年7月に11か月ぶりのツアー復帰を果たしていたスティーブンズは、全米では2002年以来となる米国人同士による決勝で近しい友人であるキーズを圧倒し、自己最高の勝利を収めて370万ドル(約3億9800万円)の賞金を手にした。

 スティーブンズは「今引退すべきかもしれません。これを上回るようなカムバックは二度とできないと思います。この6週間は、さまざまなことが本当に良い方向に進んでいきました」と語った。

 ここ17試合で15勝を挙げたスティーブンズは、今年の全仏オープンテニス(French Open 2017)を制したエレナ・オスタペンコ(Jelena Ostapenko、ラトビア)に続き、ノーシードからグランドスラムのタイトルを手にした史上5人目の選手となった。これまでにノーシードから全米を制したのは、2009年大会で引退から復帰したキム・クライシュテルス(Kim Clijsters、ベルギー)氏のみとなっている。

「信じられないくらいすごいです。1月23日に手術を受けました。当時、私が全米オープンを勝つだろうといわれても、そんなの不可能だと返していたと思います。絶対に不可能だと」

 スティーブンズは、キーズの30本に対しアンフォーストエラーをわずか6本に抑えた。一方でキーズがウイナーを18本決めたのに対し、スティーブンズのウイナーは10本だった。

 賞金の小切手を受け取り、「ワオ、大金ですね」と口にしたスティーブンズは、試合後には審判台を挟むことなく並び合って座っていた親友のキーズにその封筒を手渡し、優勝トロフィーを掲げた。

「マディー(キーズ)はツアーの中の親友です。引き分けがあれば良いのにと彼女に言いました。何があろうとも彼女のことを支援していきますし、彼女もそうしてくれるはずです。彼女とともにここに立てるのは本当に最高です。これが本当の友情です」 (c)AFP