【9月7日 AFP】女性審判への性差別発言で全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)から追放されたイタリアのファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini)は、来年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)で出場が禁じられることになっても受け入れると語った。

 短気な性格で知られる30歳のフォニーニは、男子シングルス1回戦でステファノ・トラヴァーリャ(Stefano Travaglia)とのイタリア勢対決に敗れた後、スウェーデン出身のルイース・エンセル(Louise Engzell)審判を侮辱した。

 現在世界ランク26位のフォニーニは、この問題ですでに2万4000ドル(約260万円)の罰金を科されている上に、今度は来年1月に豪メルボルン(Melbourne)で開催される四大大会(グランドスラム)第1戦への出場を禁じられる可能性に直面している。

 伊スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対してフォニーニは、「(グランドスラムの理事会が)来年の全豪オープンで僕を出場停止処分にするはずだから、その決断を受け入れる。なぜなら、行動には結果がともなうものであり、僕は自分のしでかしたことを償う必要がある」と語った。

「犯した過ちの重大性は認識しており、全責任は自分にある。裁定が下されたら、前に進んでいくつもりだ。決して消えない肩の染みとともに新しいページをめくっていく」

 2015年大会女王となったフラビア・ペネッタ(Flavia Pennetta)氏を妻に持つフォニーニは、過去にもコート上で問題行動を起こしたことがあり、2014年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2014)では2万7500ドル(当時約280万円)の罰金を科されているが、暴走するのはフラッシング・メドウズ(Flushing Meadows)を最後にするとして、「次は起こさない。自分の口から出た言葉は分かっているし、取り消せないものだが、二度と起こすことはない」と誓った。

「これは自分の欠点であることは分かっている。以前からメンタルトレーナーと訓練していて、正しい方向に進んでいると思っていたから、今回の間違いについてはきちんと説明できないんだ。女性に否定的な感情は何もないし、言われているような性差別主義者でもない。僕は家庭人だ。妻もいるし母と妹もいる。女性には常に愛情を抱いているしリスペクトしているから、自分の発言についてはとても残念だ」

 フォニーニはまた、自身との間に生後3か月の息子フェデリコ(Federico Fognini)くんがいる妻のペネッタ氏がとても協力的であることを明かし、「フラビアは選手としてのファビオのことを残念に思っている。なぜなら、僕がいかに一生懸命練習していて、キャリアのためにどれだけ犠牲を払っているか知っているからだ。だけど、日常では僕がこんな人間ではないことも彼女は知っている。そこが重要だ」と語った。

「フェデリコが成長したら、僕がコートで悪い振る舞いをして資格停止になったことを打ち明けるつもりだ。僕は子どもたちにとって良い模範じゃなかった。子どもたちは、イタリア人選手として史上最高ランキングに上り詰めた自分に憧れてくれているから、今回のことはなおさら心が痛む」 (c)AFP