【9月7日 AFP】(更新)怪物ハリケーン「イルマ(Irma)」は6日、カリブ海(Caribbean Sea)の島国アンティグア・バーブーダに上陸し、近隣の島々を直撃、これまでに少なくとも6人が死亡した。現地は強風に見舞われ、低地では大規模な洪水被害が出ている。

 イルマの勢力は5段階で最強のカテゴリー5に到達しており、気象関係者らによると、最大風速は約82メートルに達している。

 イルマはグリニッジ標準時(GMT)6日午前6時(日本時間同日午後3時)前、アンティグア・バーブーダのバーブーダ(Barbuda)島に上陸。その後、仏領サンバルテルミー(Saint-Barthelemy)島と、フランスとオランダが領土を分かつサンマルタン(Saint Martin、オランダ名:シントマールテン、Sint Maarten)島を直撃した。

 仏海外県グアドループ(Guadeloupe)のエリック・メール(Eric Maire)知事は6日、記者団に対し、サンマルタン島のフランスの領土で少なくとも6人が死亡したと話し、「これは最終的な数ではない。ほど遠い」と今後さらに犠牲者が増える可能性を示唆した。

 フランスのアニック・ジラルダン(Annick Girardin)海外県・海外領土相は、イルマが既にカリブ海諸島に「甚大な被害」をもたらしたとし、自身も6日にグアドループ(Guadeloupe)島入りすると発表した。

 仏気象当局はイルマについて、大西洋(Atlantic Ocean)上に発生したハリケーンの中でも「前代未聞の勢力を持った歴史的ハリケーン」と表現している。(c)AFP