【9月11日 CNS】中国・広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)越秀区(Yuexiu)人民法院(裁判所)は4日、ウィーチャット(WeChat)を通して参考資料を閲覧できるプログラムを導入すると発表した。このプログラムは顔認識システムを用い、裁判の当事者が実際に裁判所まで足を運ぶことなく裁判の関連資料を閲覧できる仕組みだ。

 「中国公安部居民身分証ネットワークアプリケーション国家基準」に基づき、テンセント(Tencent)及びウィーチャット生体認証技術に委託し、「実名本人情報検証能力」プログラムを開発。「顔認識システム+公安」を通し、ユーザーの実名情報にある本人が操作しているということを検証できる。

 同法院は、このプログラムと資料閲覧サービスを結合させている。裁判の当事者または弁護士が同法院のウィーチャット公式アカウントから「閲覧サービス」に入り、氏名と身分証番号を入力した後、顔認識により本人認証を行う。認証完了後、閲覧を希望する資料の閲覧申請を送信する。

 申請を受け付ける法院は、申請者が資料閲覧の資格があるかどうかを審査し、審査が通ると、保存資料のスキャン画像が申請者に送られる。

 スキャン画像の各ページには「出力」ボタンがあり、必要なページを出力請求できる。法院は出力請求を受け付けるとプリントアウトし、バイク便で申請人まで送り届ける。

 同法院は今後も情報化に力を入れ、科学技術を存分に活用して市民の手続きを簡便化していく方針だ。(c)CNS/JCM/AFPBB News