【9月5日 AFP】中国・香港(Hong Kong)のラジオ局が、英BBCの24時間国際放送「ワールドサービス(World Service)」の番組を中国国営局のものに変更した。BBCはこの対応に失望感を示した一方、特別行政区として半自治権を有している香港に対する中国政府の影響力を懸念する声が高まっている。

 香港の公共放送RTHKはBBCワールドサービスを1978年から生放送していたが、4日朝に中国国営の中央人民放送(CNR)の番組へと変更した。

 BBCは声明で、「リスナーが慣れ親しんだ放送が変更されるのは常に残念なことだ」と述べた。その一方でBBCワールドサービスの番組に戻してほしいとして、嘆願運動に乗り出したリスナーもいる。

 CNRは中国本土で最も使用されている標準中国語による放送が主で、香港で広く使用されている広東語の番組は少ない。そのため今回の変更について、香港の「本土化」に向けたものとの批判も巻き起こっている。(c)AFP