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カッコウの托卵、その狡猾さがあらわに 英研究

2017年9月5日 11:36 発信地:パリ/フランス

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カッコウの托卵、その狡猾さがあらわに 英研究
カッコウの雌がその鳴き声をまねることが分かったとされる猛禽類のハイタカ(2008年6月15日撮影、資料写真)。(c)AFP/CHAHBANI

■「クワックワックワッ」

 この説を検証するため、研究チームはカッコウの雄と雌、タカ科の鳥ハイタカと、無作為に選んだ脅威を及ぼさない鳥のノバトのそれぞれの鳴き声を録音した音声を再生し、ヨーロッパヨシキリに聞かせた。

 振り子時計で使われている「カッコウ」という特徴的な鳴き声を持つのは雄だけだ。雌は笑い声にも似た「クワックワックワックワッ」という声を上げるが、これとハイタカの「キッキッキッキッ」という鳴き声とはその周波数において似ていなくもない。

 ヨーロッパヨシキリは、タカの鳴き声に対して示すのと同程度の警戒感を持って雌のカッコウの鳴き声に反応し、抱いている卵から注意をそらすことを、研究チームは観察した。

 一方で、雄のカッコウとノバトの鳴き声には反応を示さなかった。

 研究チームはさらなる実験で、ハイタカに捕食されるがカッコウの托卵の対象にはならない鳥のシジュウカラにも、カッコウの雌の鳴き声を再生して聞かせた。

 その結果、カッコウは何の脅威も及ぼさないにもかかわらず、シジュウカラの場合でも「雌の鳴き声がハイタカの鳴き声と同程度に警戒感を増大させた」と、研究チームは述べている。

 人の耳には、カッコウとハイタカの2つの鳴き声は全く別物に聞こえるけれども、シジュウカラとヨーロッパヨシキリはどちらもカッコウの雌の鳴き声をハイタカだと勘違いしていることを、今回の実験結果は示唆していると、研究チームは結論付けた。

「カッコウの雌は、卵を守ることと自分の身を守ることの間にある根本的に両立し得ない関係性(トレードオフ)を巧妙に操ることで、自身の托卵行動の成功率を高めていることを、今回の結果は示している」と、論文の執筆者らは説明している。(c)AFP/Mariëtte Le Roux


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