【9月3日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2017)は2日、第14ステージ(エシハからシエラ・デ・パンデラ、175キロメートル)が行われ、チームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)は、バーレーン・メリダ(Bahrain-Merida)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)にわずかに差を縮められたものの、総合首位を守った。

 ステージはボーラ・ハンスグローエ(Bora Hansgrohe)のラファル・マイカ(Rafal Majka、ポーランド)が見事な独走で制した。10人の逃げ集団にもぐりこんだマイカは、残り10キロで後続を引き離すと、超級峠の山頂フィニッシュに4時間42分10秒でたどり着いた。

 アスタナ(Astana Pro Team)のミゲル・アンヘル・ロペス(Miguel Angel Lopez、コロンビア)が27秒差の2位、ニバリとフルームが31秒差の3位と4位に入った。ニバリが3位のタイムボーナス4秒を獲得し、総合順位のリードが55秒まで詰められたが、フルームは「最後のボーナスには気づいていたけれど、あまり気にしなかった」と話している。

 総合争いでは、ニバリ、フルームと同タイムでフィニッシュしたチームサンウェブ(Team Sunweb)のウィルコ・ケルダーマン(Wilco Kelderman、オランダ)、カチューシャ・アルペシン(Team Katusha Alpecin)のイルヌル・ザカリン(Ilnur Zakarin、ロシア)がそれぞれ3位と4位に浮上した。

 一方、オリカ・スコット(Orica Scott)のエステバン・チャベス(Esteban Chaves、コロンビア)は同5位に後退し、フルームとのタイム差が拡大した。2015年大会を制したアスタナのファビオ・アール(Fabio Aru、イタリア)は、フルームにこのステージで32秒の差をつけられ、合計で3分以上離れた総合6位に順位を落とした。

 アルカラ・ラ・レアル(Alcala la Real)からシエラ・ネバダ(Sierra Nevada)へ至る第15ステージはさらに過酷なコースとなっており、129キロと距離は短いながら勾配は厳しく、こちらも超級峠を上った先の標高2500メートル地点がゴールとなっている。

 フルームは「ここまでも本当に厳しい一週間だったけど、次が今年のブエルタを左右するステージの一つになる。標高も高いし、僕の中ではカギを握るステージだ。だから、明日に向けて力を温存しておくことが重要だった」と話した。(c)AFP