【9月9日 東方新報】中国・湖南省(Hunan)婁底市(Loudi)政府は8月29日、同市公安局と市食品薬品監督管理局が共同で、人体に有害な成分を含む偽のダイエット薬販売事件を摘発したと発表した。

■ビッグデータを手がかりに摘発 

 湖南省益陽市(Yiyang)安化県(Anhua)から20キロ離れた山奥で、20代の男らが10平方メートルの小部屋で、1時間1万粒の速さで有害な「違法ダイエット薬」を製造し、売りさばいていた。婁底市警察は一挙にこの違法ダイエット薬の製造拠点を摘発し、容疑者の男らを逮捕した。製造・販売した「偽ダイエット薬」は計10万箱近くで、被害額は総額で1億元(約16億円)以上という。警察は現在、全力を挙げて市場に流通した「違法ダイエット薬」を追跡している。

 この「違法ダイエット薬」事件の摘発は、アリババ(Alibaba)による情報提供だった。同社プラットフォーム治理部偽物・劣悪商品取り締りチームの高級運営専門家・誠黎(Cheng Li)氏の紹介によると、アリババのプラットフォーム治理部が運営するリスク制御モデルを通じて、湖南省地域で「緑」という商品名のダイエット薬がネット販売されているのを発見したという。同社の「ビッグデータ食品薬品モデル」に基づいて調査したところ、その薬の中に法律では認められていない成分が含まれているのではないかと疑われたことから、警察との協力関係に基づいて、この手掛かりを湖南省警察に提供した。

 警察によると、半年以上の捜査を経て容疑者の逮捕に至ったという。