【8月31日 AFP】世界自然保護基金(WWF)は30日、南米アマゾン(Amazon)の熱帯雨林で植物や魚類、哺乳類など381種の新種が発見されたと発表した。ただ、発見されたのはすべて人間の活動によって脅威にさらされている地域だとして警鐘を鳴らしている。

 WWFとブラジルのマミラウラ持続的開発研究所(IDSM)がサンパウロ(Sao Paulo)で発表した報告書によると、発見されたのはこれまで確認が取れていなかった植物216種、魚類93種、両生類32種、爬虫(はちゅう)類19種、鳥類1種、哺乳類20種。うち2種は化石だという。

 南米9か国にまたがるアマゾンの熱帯雨林で、平均で2日に1つの新種が発見されたことになる。

 今回発表されたのは一連の調査の3回目となる報告書で、過去17年で2000種の新種が見つかっている。

 しかし、WWFブラジルのアマゾン関連プログラムのコーディネーターを務めるヒカルド・メロ(Ricardo Mello)氏は、今回の381種すべてが人間が破壊活動を行っている地域で発見されたと指摘。「われわれがその存在を知ることさえないうちに、人間の経済活動が生物を絶滅させているという事実と関連付けられる」と警告している。(c)AFP