【8月29日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が、ライフルや装甲車など軍装備品の警察への供与を承認する見込みであることがわかった。複数のホワイトハウス(White House)の関係筋が28日、明らかにした。バラク・オバマ(Barack Obama)前政権が導入した供与禁止の政策を覆すことになる。

 警察への軍装備品の供与は、過去25年間で54億ドル(約5900億円)相当に上る。

 こうした動きに対し、警察が銃剣やグレネードランチャー、ドローンを取得したことで地域社会と緊張関係になり、国内の市街地における実質的な軍備競争につながったと批判する声もある。

 しかし軍装備品の供与により警察が治安を守りやすくなり、軍の過剰在庫を活用することもできると主張する支持者もいる。

 オバマ前大統領は2015年5月、警察が非武装の黒人男性らを殺害したことに抗議する大規模なデモがメリーランド(Maryland)州ボルティモア(Baltimore)やミズーリ(Missouri)州ファーガソン(Ferguson)で発生したことを受け、軍装備品の警察への供与を禁止する大統領令を出していた。(c)AFP