【8月28日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2017)は27日、第9ステージ(オリウエラからクンブレ・デル・ソル、174キロメートル)が行われ、チームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)がステージ優勝を飾り、ツール・ド・フランス(Tour de France)とブエルタの同年2冠に向けて大きく前進した。

 1級山岳で行われたステージで、フルームは残り約500メートルの場所からアタックを仕掛けると、オリカ・スコット(Orica-Scott)のエステバン・チャベス(Esteban Chaves、コロンビア)、キャノンデール・ドラパック(Cannondale Drapac Pro Cycling Team)のマイケル・ウッズ(Michael Woods、カナダ)を抑え、4時間7分13秒でレースを制した。

 スペインのスポーツチャンネル「テレデポルテ(Teledeporte)」に「きょうは圧巻だった」とコメントしたフルームは、「とても気分が良いよ。大会第1週終了時点で赤ジャージー(マイヨ・ロホ)を身にまとい、総合を争うライバルたちに差をつけて(28日の)休養日を迎えられるのだからね」と語った。

 今大会の総合争いでは、チャベスが36秒遅れの総合2位につけ、BMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のニコラス・ロッシュ(Nicolas Roche、アイルランド)が1分5秒差で同3位と続いているが、史上3人目となるツールとブエルタの同一年2冠を目指すフルームが、ライバル勢を大きくリードをしている。

 フルームに14秒遅れでステージを終えたバーレーン・メリダ(Bahrain-Merida)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali)は、総合でも1分17秒までタイム差を広げられ、アスタナ(Astana Pro Team)のファビオ・アール(Fabio Aru)もフルームとの差は1分33秒となった。

 フルームにとってクンブレ・デル・ソル(Cumbre del Sol)でのステージ優勝は格別なものになっている。同地で行われた2015年大会の第9ステージで、フルームは当時チーム・ジャイアント・アルペシン(Team Giant-Alpecin)に所属していたトム・デュムラン(Tom Dumoulin、オランダ)に敗れていた。

 フルームは「当時の記憶は今朝もまだ残っていた」と明かし、「バスの中で2年前の映像を確認し、アタックを仕掛けるタイミングを把握した。本当に最高の気分だ」と述べた。(c)AFP