【9月5日 CNS】中国都市知的財産権局主催の「2017年中国電子商取引分野における特許執行推進会」が8月24日、浙江省(Zhejiang)嘉興市(Jiaxing)烏鎮(Wuzhen)で開催され、2017年中国の電子商取引分野を対象にした特許権執行キャンペーン「雷アクション」の開始を宣言した。

「中国国内での著作権侵害や模倣が多く存在していることを認めなければならない。いくつかの分野では深刻な状況にある」と、中国国家知的財産権局特許管理司執法管理所の王志超(Wang Zhichao)副処長は話す。さらに「中国は知的財産権保護の面で力を入れなければならない」とも述べた。

 同局は2014年、『国家知的権局特許に関する行政執法案件情報の具体的事項の公開についての通知』を発表。2016年末までに中国知的所有権法により公表された特許詐称事件は計4417件、特許侵害紛糾事件は637件だった。

 中国政府は現在、知的所有権保護を重視しており、知的所有権保護に関する法律・法規の完備について繰り返し表明。知的所有権審査の質と効率を高め、知的所有権侵害の違法行為に対する処罰を強化し、権利侵害者には重い代価を払わせるとしている。

 同局はまた、2016年2月、電子商取引特許法執行の権利協力センターを浙江省に設立。同センターで2017年1月~7月の間に処理された電子商知的所有権侵害案件は、61698件に上った。内訳は、発明31.7%、実用新案権46.7%、外観デザイン21.6%だった。

 中国の電子商取引において、特許権行政執法は明らかに効果が表れたが、まだ多くの問題が存在する。例えば、オンラインでは著作権侵害行為と報告され、サイトを閉鎖・削除されても、店側は違う「名目」で販売を再開させてしまう。また各省間の連絡・協力システムには、さらに改善の余地がある。

「電子商取引の特許保護は厳しく推し進めなければならない。オンライン上の著作権侵害の執行を強化し、案件処理の効率を高め、地域間の高速応答システムを構築する」と王副処長は述べた。「雷アクション」は、中国電子商取引分野での知的所有権保護の新しいイメージ作りの一助となるだろう。(c)CNS/JCM/AFPBB News