【8月22日 AFP】2003年のラグビーW杯オーストラリア大会を制したイングランド代表のスクラムハーフ、マット・ドーソン(Matt Dawson)氏が21日、昨年ロンドン(London)の公園でダニにかまれ、その影響で心臓手術を受けていたことを明かした。

 イングランド代表として通算77試合、ブリティッシュ&アイリッシュライオンズ(British and Irish Lions、英国とアイルランドの選抜チーム)の一員として7試合に出場した44歳のドーソン氏は、子どもと一緒に公園へ散歩に出かけたことで、これほどの危機にさらされるとは夢にも思わなかったと話している。

 ダニなどが媒介して発症する細菌感染症のライム病と診断されたドーソン氏は、英BBCに「最悪な2日間だった。高熱でソファから動けなかった」と述べた。

「私と家族にとって本当に恐ろしい時間だった。あんな小さな生物が心臓手術が必要な事態を引き起こすなんて」

 ライム病は治ったものの、ドーソン氏は心臓の治療を受けており、今でも薬を服用しなければならない。

「まだ薬が欠かせない。心臓が完全に回復するまでには多くの時間を要するだろう。最初の見立てとは違う事態だ。『ああ、ダニにすぎない。ダニはノミみたいなものだ。大丈夫!』と思っていたからね」

 ドーソン氏はまた、英国でダニやダニに起因する病気の危険性を訴えているビッグ・チック・プロジェクト(Big Tick Project)に参加し、自身の経験を生かしたいと話しており、「ダニの中には極めて強力で深刻なバクテリアを運んでいるものもいて、多くの問題を引き起こしかねない。その注意喚起を促すことが必要だ」と述べた。(c)AFP