【8月22日 AFP】ビートルズ(The Beatles)の楽曲「エリナー・リグビー(Eleanor Rigby)」の手書きの楽譜が来月、オークションに出品される。

 オークションを主催する競売会社「オメガ・オークションズ(Omega Auctions)」によると、この楽譜は、ビートルズの元プロデューサー、故ジョージ・マーティン(George Martin)氏が鉛筆で直筆したもので、マーティン氏とポール・マッカートニー(Paul McCartney)さんが署名しているという。推定落札価格は、2万ポンド(約280万円)。

 楽譜には、英ロンドン(London)の「アビー・ロード・スタジオ(Abbey Road Studio)」第2スタジオでレコーディングを行うことや、バイオリン4丁、ビオラ2丁、チェロ2丁を使用するといった具体的な内容も書き込まれている。

 楽曲は1966年、シングル「イエローサブマリン(Yellow Submarine)」と共にシングル曲としてリリースされた。

 マッカートニーさんは以前、タイトルに使われた名前について、「エリナー」は1965年公開のビートルズの映画『Help! 4人はアイドル(Help!)』に出演した女優のエレノア・ブロン(Eleanor Bron)さんから、「リグビー」はワイン酒屋の名前から着想を得たと語っていた。しかし1980年代になって、英リバプール(Liverpool)ウールトン(Woolton)にあるセント・ピーターズ教会(St Peter's church)敷地内の墓地に、同じ名前の「Eleanor Rigby」と彫られた墓石があることが判明した。

 この教会をめぐっては、1957年に開かれたパーティーで2人が初めて出会った場所とされている他、近道として2人が利用していたことも後に明らかになっている。

 それでもマッカートニーさんは2008年に、「エリナー・リグビーは私が作り上げた完全に架空のキャラクター」と語っており、当初からの主張を曲げていない。

 オークションでは、手書きの楽譜のほか、「Eleanor Rigby」と手書きの記名がある1899年の小型版聖書、墓地関連の書類など、この墓の主であるリグビーさんゆかりの品々も出品される予定。聖書の推定落札価格は5000ポンド(約70万円)。

 この「ビートルズ・メモラビリア・オークション(Beatles Memorabilia Auction)」は、9月11日にリバプール近郊のウォリントン(Warrington)で開催される。(c)AFP