【8月21日 AFP】パキスタン中部パンジャブ(Punjab)州で20日、キリスト教徒の少年(18)がイスラム教の聖典コーランを燃やした容疑で逮捕された。当局が明らかにした。

 地元警察によると、事件は12日夜に発生。「現行犯」で逮捕されたアシフ・マシー(Asif Massih)容疑者は取り調べで犯行を認めているという。今後、裁判にかけられる予定だが、有罪となった場合は死刑を言い渡される可能性がある。

 警察当局は事件当夜、キリスト教徒の少年1人がコーランを燃やしていると通報を受けで現場に駆け付けた。ただマシー容疑者を警察施設に連行したところ、約200人の男性が集まり同容疑者を引き渡すよう要求したため、当局は秘密裏にワジラバード(Wazirabad)の警察署へと移送したという。

 保守的なパキスタンでは、イスラム教を冒涜(ぼうとく)したとの疑いを掛けられた人が集団リンチや暴力を受ける事件も発生している。

 今年5月には、扇動的な画像をソーシャルメディアに投稿し、神を冒涜した罪で訴追されたヒンズー教徒の男性1人をリンチしようとした群衆が警察署を襲撃し、10歳の少年が死亡、5人が負傷する事件が起きた。(c)AFP