【8月18日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は、移籍したネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)の穴埋めとして獲得に動いているフィリペ・コウチーニョ・コレイア(Philippe Coutinho Correia)とウスマン・デンベレ(Ousmane Dembele)との契約が数日中に成立へ持ち込めると期待を寄せている。

 同クラブのジョセップ・セグラ(Josep Segura)ゼネラルマネジャー(GM)は16日、レアル・マドリード(Real Madrid)に敗れたスペイン・スーパーカップ(Spanish Super Cup 2017)後に両選手の移籍成立が「近い」と話していた。

 一方でクラブのテクニカルディレクターを務めるロベルト・フェルナンデス(Robert Fernandez)氏は、コウチーニョとデンベレの移籍についてセグラGMよりトーンダウンした見解を述べたが、両選手が間もなくバルセロナの選手になると楽観的なコメントを発している。

 中国スーパーリーグ(1部)の広州恒大(Guangzhou Evergrande)から移籍金4000万ユーロ(約52億円)で獲得したブラジル代表MFパウリーニョ(Jose Paulo Bezerra Maciel Junior 'Paulinho’)の入団会見でフェルナンデス氏は、「デンベレとコウチーニョは二人とも重要な選手だ。われわれのお気に入りであり、交渉に多くの時間を費やしている」と明かしている。

「彼らは条件を備えている。年齢も若くわれわれのサッカーに適応できるだろう。彼らはここに来たらいい。それが現実だ」

 ネイマールの移籍金としてフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)から史上最高額の2億2200万ユーロ(約288億円)を受け取ったバルセロナは、大規模な投資をしなければならないプレッシャーにさらされているが、25歳のブラジル代表コウチーニョ獲得のために提示した9000万ポンド(約128億円)のオファーはリバプール(Liverpool FC)に拒絶されている。

 また、バルセロナは20歳のデンベレの獲得のため、当初のオファー8000万ユーロ(約103億円)に4000万ユーロ(約51億円)のボーナスを上積みしてボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)に支払う用意があるとスペインメディアは報じている。

 フェルナンデス氏は、「リバプールとドルトムントには敬意を持っている。そのため交渉には時間がかかるし、選手とクラブにとって好ましい状況とするために努力する必要がある」と話している。

「われわれにはまだ時間が残されている。早く進めたいが、彼らはわれわれがここにいてほしいと望む二人だということだけ認めておきたい。この2件の移籍が最終的に合意に達するか、その最終決定権はそれぞれのクラブが持つことになる」

 リバプールとドルトムントは、両選手が売り物ではないと断固として主張している。リバプールのユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は、バルセロナとは何も交渉していないと強調した。

 クロップ監督は17日、「私からは何のニュースもない。この件について最後に話をしてから誰も何も言ってきていないのだから」とコメントしている。

 デンベレはドルトムントに自身を売却するよう迫るため練習を無断欠席し、クラブから処分を科されている。

 デンベレは今週末に行われるVfLボルフスブルク(VfL Wolfsburg)との開幕戦を欠場する見込みとなっているが、ドルトムントのハンス・ヨアヒム・ヴェツケ(Hans-Joachim Watzke)最高経営責任者(CEO)は17日、移籍が近いとしたセグラGMのコメントを否定している。

 独誌キッカー(Kicker)に対しヴェツケCEOは、「バルセロナは、デンベレの移籍を成立させたいという願いをどうにかかなえようとできていない。現時点で彼らは移籍成立に1ミリも近づいていない」と語っている。

 昨季リーグ1のレンヌ(Stade Rennes FC)から加入したばかりのデンベレは、ドルトムントとの契約を2021年まで残している。(c)AFP