【8月17日 AFP】米バージニア(Virginia)州シャーロッツビル(Charlottesville)で白人至上主義者らが反対派と衝突し死傷者が出た事件を受け、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領が行ったツイッター(Twitter)投稿が、史上最も多くの「いいね」を集めたツイートになった。同サイトが16日、明らかにした。

 米国初の黒人大統領であるオバマ氏は事件翌日の13日に行った投稿で、南アフリカの元大統領で同国の反アパルトヘイト(人種隔離政策)運動を象徴する故ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)氏の言葉を引用し、「生まれたときから肌の色や出自、信仰の違いを理由に他人を憎む人などいない」と書き込んだ。

 ツイートには、黒人の女の子と金髪の男の子を含む4人の幼児が並ぶ窓を同氏が見上げる場面を捉えた写真が添えられた。このツイートはグリニッジ標準時(GMT)16日午後1時(日本時間同日午後10時)現在、320万件の「いいね」を集め、リツイート数も130万回となっている。

 オバマ氏は今回の事件について、マンデラ氏の引用以外のコメントは出していない。13日にはさらに写真のないツイート2件も書き込み、それぞれ100万以上の「いいね」を集めている。

 これら2件のツイートでは「人は憎しみを習得する。憎むことを身に付けられるならば、愛することを学ぶこともできる。愛は憎しみに比べ、人の心に自然に生まれるものなのだから。─ネルソン・マンデラ」と書き込まれている。

 シャーロッツビルでは12日、南北戦争(American Civil War)で南部連合(Confederate States of America)を指揮したロバート・E・ リー(Robert E. Lee)将軍の像の撤去をめぐり集会を開いたネオナチ(Neo-Nazi)や白人至上主義者が、対抗デモを開いた人々と衝突。人種差別反対を訴えるデモ隊にナチス・ドイツ(Nazi)同調者とされる男(20)の車が突っ込み、女性1人が死亡、19人が負傷した。(c)AFP