【8月14日 AFP】第16回世界陸上ロンドン大会(16th IAAF World Championships in Athletics London)は13日、各種目の決勝が行われ、男子50キロメートル競歩で荒井広宙(Hirooki Arai)が銀メダル、小林快(Kai Kobayashi)が銅メダルを獲得した。

 荒井は3時間41分17秒でフィニッシュ。銀メダルは世界陸上のこの種目ではアジア勢歴代最高位となった。小林は3時間41分19秒でゴール。丸尾知司(Satoshi Maruo)も3時間43分3秒で5位入賞を果たした。

 金メダルはフランスのヨアン・ディニズ(Yohann Diniz)が獲得した。ディニズは6回目の挑戦でついに世界陸上のタイトルを獲得。39歳での優勝は、この種目では最高齢となった。

 ディニズは過酷なレースで序盤から後続を引き離し、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)から続くザ・マル(The Mall)をまわる周回コースで、終盤は沿道に手を振る王族のような気分を味わう余裕もあった。

 自身が持つ世界記録の更新も狙える状況だったが、ディニズはそちらをふいにしてでも、たっぷりと時間をかけて沿道の観客と喜びを分かち合う方を選んだ。3時間33分12秒は、欧州選手権3連覇を果たしたチューリッヒ(Zurich)でのタイムより39秒も遅かったが、それでも世界歴代2位の記録だった。

 また、女子では50キロ競歩が世界陸上で初めて開催された。出場選手がわずか7人しか集まらない中で、ポルトガルのイネス・エンリケス(Ines Henriques)が、自身の持つ世界記録を更新する4時間5分56秒で優勝を果たした。

 女子20キロ競歩では、中国の家玉楊(Jiayu Yang)が優勝した。同じ中国の呂秀芝(Lyu Xiuzhi)がゴール直前で失格になる劇的な展開だった。

 男子20キロ競歩は、コロンビアのエイデル・アレバロ(Eider Arevalo)が優勝。カイオ・ボンフィム(Caio Bonfim)がブラジルの選手としては初となるこの種目のメダルを獲得し、歴史を作った。(c)AFP/Pirate IRWIN