【8月13日 AFP】ロシア政府が、欧米による経済制裁の対象になっている国営石油会社ロスネフチ(Rosneft)の取締役候補にドイツのゲアハルト・シュレーダー(Gerhard Schroeder)前首相の名を挙げたことが分かった。

 ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)首相が署名した文書が11日にロシア政府のウェブサイトに掲載され、そこにはシュレーダー氏を含む7人の名前が書かれていた。

 ロスネフチは取締役メンバーを9人から11人に増やす予定で、9月に株主による投票が行われる。ロシア政府は、同国最大の石油会社であるロスネフチの50%をわずかに超える株式を保有している。

 独社会民主党(SPD)のシュレーダー氏は1998年から2005年まで首相を務めた。70歳の誕生日はウクライナ危機の中、サンクトペテルブルク(St. Petersburg)の宮殿で祝った。ロシアのウクライナ介入が原因でロスネフチに科された制裁に公に反対してきた。

 シュレーダー氏は首相任期の末期にロシアからバルト海(Baltic Sea)を通ってドイツに天然ガスを送るパイプライン計画「ノルド・ストリーム(Nord Stream)」についてロシアとの合意に達した。その後、ロシアでビジネスキャリアを積み、現在はノルド・ストリーム社の株主委員会の会長を務めている。 (c)AFP