【8月12日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー最終戦、第99回全米プロゴルフ選手権(2017 PGA Championship)は11日、ノースカロライナ(North Carolina)州シャーロット(Charlotte)のクウェイルホロー・クラブ(Quail Hollow Club)で2日目が行われ、世界ランク3位の松山英樹(Hideki Matsuyama)がスコアを7ストローク伸ばす「64」の猛チャージを見せ、通算8アンダーでケヴィン・キスナー(Kevin Kisner、米国)と暫定首位に並んだ。この日は雷雨による中断もあり、日没サスペンデッドで25選手がホールアウトできていない。

 世界ゴルフ選手権2017(World Golf Championships 2017)第3戦のブリヂストン・インビテーショナル(Bridgestone Invitational 2017)で優勝した勢いに乗り今大会に臨んでいる25歳の松山は、終盤の7ホールで5バーディーを奪うと、第2ラウンドをノーボギーでホールアウトした。

 12番から3連続バーディーを記録したあと、激しい雷雨に見舞われてプレーは1時間45分近く中断したものの、松山はプレー再開後の湿ったコンディションを味方につけ、パー5の15番とパー3の17番でもバーディーを決めた。

 松山は通訳を介して、「パッティングに助けられたと言わざるを得ない。良いショットも悪いショットもあった。全体的にはパッティングが重要なかぎとなった。この数週間ではパットの読みが当たっている。新しいパターにしたおかげかもしれない」とコメントした。

 今年の全米オープン選手権(2017 US Open Championship)で2位に入ったのを含め、メジャー20戦で6回のトップ10入りを果たしている松山は、今大会で優勝すれば日本人選手としては史上初、アジア勢としては2009年に全米プロゴルフ選手権を制した梁容銀(Yong-Eun Yang、韓国)以来、史上2人目のメジャー制覇となる。

「大切なのは優勝するチャンスを引き寄せること。ドアをたたき続けていれば、いつか扉は開く」

 2日連続で「67」の好スコアを出したキスナーが早々にクラブハウスにたどり着くなか、中断後のプレーに臨んだ選手たちは、恐ろしいほどの雷雨に見舞われて湿ったグリーンを攻略してリーダーボードに浮上した。

 松山はパー4の5番で2.4メートルのバーディーパットを沈めると、パー5の7番ではフェアウエーバンカーとラフにつかまりながらも1.8メートルのパットでバーディーを記録。9番でも6.7メートルのパットでパーセーブに成功すると、3.6メートルのパットを沈めたパー4の12番からバーディーラッシュを開始し、パー3の13番とパー4の14番では1.8メートルのパットを沈めてスコアを伸ばした。

 次の15番では、ティーショットを左のラフに打ち込んだところでプレーが中断。再開後にも松山はショットをグリーン右の林に入れてしまったものの、27メートルの3打目をカップに寄せて4連続バーディーをお膳立てした。

 さらにコース最難関とされる通称「ザ・グリーンマイル(The Green Mile)」の16番から18番でも、松山は輝きを放った。

 16番でティーショットが右のカート道に曲がり、2打目もグリーン横のバンカーに入ってしまったものの、松山は3打目をカップから45センチに寄せてパーセーブに成功。17番では2.1メートルのバーディーパットを沈めてキスナーに並ぶと、18番では入れば単独トップとなる3.9メートルのバーディーパットを外してしまったものの、きっちりパーで締めくくり、今週の最少スコアを記録した。

 日本勢では谷原秀人(Hideto Tanihara)が通算4オーバーで暫定61位タイ、小平智(Satoshi Kodaira)が通算5オーバーで同70位タイとし、池田勇太(Yuta Ikeda)は通算9オーバーで同106位タイとなっている。(c)AFP