【8月12日 AFP】ケニアで8日行われた大統領選で、現職のウフル・ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)大統領の勝利が11日に確定した。これに対して野党連合の大統領候補ライラ・オディンガ(Raila Odinga)氏は集計作業で大規模な不正が行われたと主張。オディンガ氏支持者の多い地区では怒った住民による抗議行動も起きている。

 ケニアの独立選挙管理・選挙区画定委員会(IEBC)によるとケニヤッタ氏の得票率は54.27%とオディンガ氏の44.74%を上回り、ケニヤッタ氏が2期目を務めることが決定した。

 ケニヤッタ氏支持者の多い地域は祝賀ムードに包まれる一方、オディンガ氏の支持者が多いケニア西部のキスム(Kisumu)では怒った住人たちが抗議のため街に繰り出した。

 現地のAFPカメラマンによると、首都ナイロビ(Nairobi)のスラム街キベラ(Kibera)地区では、怒ったオディンガ氏支持者がケニヤッタ氏と同じ最大民族キクユ(Kikuyu)人所有と思われる商店で略奪行為に及んだ。

 外国の選挙監視団は、投票は平穏に行われ信頼できるものだったと称賛したが、集計終了のわずか数時間後にオディンガ氏が結果を受け入れない姿勢を示すと状況は瞬く間に険悪化した。

 野党連合「国民スーパー連合」(National Super AllianceNASA)は、投票結果はハッキングされた上、オディンガ氏勝利という結果がIEBCのサーバーに隠匿されていると主張している。

 4万883か所の投票所の選挙結果はナイロビの全国集計センターに送信され、集計用紙と突き合わせて再チェックされることになっている。NASAは集計用紙と送信された電子データの間に矛盾があり、ケニヤッタ氏の得票が水増しされ、オディンガ氏の得票が減らされた上、一部の選挙結果は実在しない投票所から送られた形になっていたようだと主張している。

 NASAは、IEBCが不正に操作された結果を発表したと考えているとして、IEBCのサーバーへのアクセスを要求。サーバーに残されている選挙結果には従うとしている。(c)AFP/Fran BLANDY