【8月12日 AFP】イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)は11日、ブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョ・コレイア(Philippe Coutinho Correia)がスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)への移籍を強行するために、トランスファー・リクエストを提出したと伝えられる中、いかなる金額でも売り渡すつもりはないと主張した。

 史上最高額となる移籍金2億2200万ユーロ(約288億円)でフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に移籍したブラジル代表のネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)に代わる選手として、バルセロナはコウチーニョを最大のターゲットに絞っている。

 これまで2度のオファーを断られている中、バルセロナはコウチーニョを獲得するための金額を9000万ポンド(約128億円)まで増額していると報じられている。

 バルセロナからいかなるオファーがあろうとリバプールとしてはコウチーニョを残留させる決意であるものの、25歳のコウチーニョはカンプ・ノウ(Camp Nou)への移籍を切望しており、正式なトランスファー・リクエストが含まれた電子メールを送ってクラブが自分を放出するようにはたらきかけていると伝えられた。

 一方のリバプールはつい数時間前、何があろうとコウチーニョを手放さない方針を明らかにしており、同選手の希望は却下されたとみられている。

 クラブのオーナー会社であるフェンウェイ・スポーツ・グループ(Fenway Sports GroupFSG)は声明で、「フィリペ・コウチーニョの移籍に関して、われわれの立場を明確にしておきたい」とし、「当クラブの最終的なスタンスとしては、フィリペに対するオファーの検討は一切するつもりはない。夏の(移籍)市場が締め切りを迎えても、彼はリバプールの一員のままだ」と述べた。

 FSGのこの声明は、先日リバプールのユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督が、「コウチーニョはどこにも行かない」とコメントしたことを裏づけるものとなった。

 12日にワトフォード(Watford FC)の本拠地で臨む今季開幕戦を控えた記者会見で、クロップ監督は「FSGがこの件について何かを話すなら、それが声明になる」とすると、「私はこれまで何度か話してきたが、それは100パーセント明確なことではないかもしれない」と述べた。(c)AFP