【8月11日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は11日、ツイッター(Twitter)への投稿で、北朝鮮が誤った行動に出た場合に米軍が行動を起こす「準備は整った」と警告した。自制を求める各国の呼び掛けに反し、北朝鮮への強硬姿勢を強めた形だ。

 トランプ氏が金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)政権の核兵器や弾道ミサイル開発計画を抑止しようと再び攻勢に出たことを受け、北朝鮮国営通信は、戦争勃発の「間際」まで状況を悪化させているのは米国だと非難。国際社会では、米朝両国のいずれかが計算を一歩間違えば朝鮮半島で壊滅的な紛争が起こりかねないとの懸念が広がっている。

 トランプ氏は2週間の休暇を過ごしているニュージャージー(New Jersey)州のゴルフリゾートから行ったツイッター投稿で、「北朝鮮が愚かな行動を取った場合に対する軍事的解決の準備は完全に整った。金正恩氏が別の道を見出すといいのだが!」と書き込んだ。

 北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は論説でこれに対抗し、トランプ氏は「核脅威の首謀者で極悪な核戦争の狂信者」であり、「朝鮮半島情勢を核戦争間際まで突き動かしている」と主張した。

 北朝鮮の同盟国である中国は11日、トランプ氏の投稿に先立ち、同氏と金氏に対して威嚇行為を抑制するよう要請。ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相も、トランプ氏の強気な発言に「大いに危機感を募らせている」と述べ、米政府は緊張緩和に向けて第一歩を踏み出すべきだとの考えを示していた。(c)AFP/Maggy Donaldson