【8月11日 AFP】英イングランドの公衆衛生サービス(PHE)は10日、第16回世界陸上ロンドン大会(16th IAAF World Championships in Athletics London)の関係者の中で、これまでに3人がノロウイルスに感染し、40件に上る感染の疑いが報告されたと発表した。

 7日に感染性胃腸炎と診断された選手の一人であるアイザック・マクワラ(Isaac Makwala、ボツワナ)は、9日に男子200メートルのタイムトライアルを単独で走り、10日の決勝に臨んだ。同選手は英国の衛生規定によって48時間隔離されて同種目の予選出場を禁止されたほか、400メートル決勝にも出られなかった。

 PHEの健康保護局で副所長を務めるデボラ・タービット(Deborah Turbitt)博士は、「PHEは世界陸上の関係者にノロウイルスの大流行を確認したとの通知を受けている」とすると、「これまで約40人の体調不良が報告されており、また検査で3人からノロウイルスが確認されている」と述べた。

 世界陸上の主催者は7日、同じ公式ホテルに宿泊している選手数人が胃腸炎を患ったと公表。一方で、今回の問題が起きたとされるタワー・ホテル(Tower Hotel)の広報担当者は、「病気の感染源ではない」と主張した。

 ノロウイルスはウイルスの保菌者と接触したり、汚染された物や表面に触ったりすることで感染する。(c)AFP