【8月11日 AFP】第16回世界陸上ロンドン大会(16th IAAF World Championships in Athletics London)は10日、各種目の決勝が行われ、男子三段跳びでは米国のクリスチャン・テイラー(Christian Taylor)が大会3度目の優勝を果たし、最大のライバルである同胞のウィル・クレイ(Will Claye)が銀メダルを獲得するという五輪過去2大会と同様の結果となった。

 テイラーは1995年にジョナサン・エドワーズ(Jonathan Edwards、英国)氏が打ち立てた世界記録の18メートル29には届かなかったものの、26歳のライバルであるクレイの記録を2度逆転するメンタルの強さを発揮。クレイはまたしても自身のトロフィーケースに銀メダルを加えることになった。

「これからも跳ぶたびに厳しくなるだろう」と話した27歳のテイラーは、世界記録を更新したら400メートルに転向するとつけ加え、それに必要な18メートル30の数字を忘れないようにするための腕時計をつけていることについて、「スポンサーから18.30と刻まれたこの腕時計をもらったんだ。努力してこの数字に届いてみせる」と語った。

「この記録はそのままだ。自分もまだ記録を破るモチベーションを持っている」

 一方、女子400メートルハードルでは、25歳のコリ・カーター(Kori Carter、米国)が優勝し、同胞でリオデジャネイロ五輪女王のダリラ・ムハンマド(Dalilah Muhammad)は世界陸上の金メダルを逃した。

 米陸上界のレジェンド、アリソン・フェリックス(Allyson Felix、米国)の兄であるウェス・フェリックス(Wes Felix)氏のマネジメントを受けているカーターは、最も愛するサッカーよりも陸上競技を選んだことが報われ、「懸命に努力して大切なものを犠牲にしているとき、最後にそれが報われたら大満足」と語った。

「今は目の前のことが信じられません。コーチも含めて自分たちの目標は、今年表彰台に立つことでした。その決意でずっと臨んできました」 (c)AFP/Pirate IRWIN