【8月10日 AFP】(更新)昨年の米大統領選にロシアが介入した疑惑をめぐり、米連邦捜査局(FBI)が先月下旬、同選挙でドナルド・トランプ(Donald Trump)陣営の選対本部長を務めたポール・マナフォート(Paul Manafort)氏の自宅を家宅捜索し、書類などを押収したことが明らかになった。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)によると、FBIは先月28日未明、バージニア(Virginia)州アレクサンドリア(Alexandria)にあるマナフォート氏宅を捜索し、「書類などの資料」を押収した。同氏の広報担当者も家宅捜索があった事実を認めている。

 同紙はまた、トランプ陣営とロシアとの共謀疑惑を捜査しているロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官と共に働く捜査班が、捜査令状に基づき家宅捜索を実施したと報じている。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は関係者の話として、FBIが税務関係書類や海外銀行との取引記録を押収したと伝えた。

 マナフォート氏は2016年8月までトランプ氏の選対本部長を務めていたが、ウクライナ前大統領で親ロシア派のビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)氏から数百万ドルを受け取ったとの疑惑が浮上し、辞任した。

 マナフォート氏はまた、昨年6月9日にトランプ陣営関係者が行ったロシア人弁護士との会合にも同席していた。トランプ氏の長男ドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr)氏や娘婿のジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)上級顧問らも出席した同会合は、大統領選をトランプ氏と争った民主党のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏に不利な情報を得るのが目的だった。(c)AFP