【8月16日 CNS】中国国家食品薬品監督管理総局(CFDA)は公式ウェブサイトで、粉ミルク成分を登録した企業のリストを第一弾として発表した。飛鶴(Feihe)、君楽宝(Junlebao)、ミード・ジョンソン・ニュートリション(Mead Johnson Nutrition)、貝因美(Beingmate)など22社が発売する89商品の乳児用粉ミルク成分調合の申請が審査を通過している。

 今回、第一弾として企業リストが公開されたのは、「史上最も厳しい粉ミルク政策」が正式に誕生したことを示している。国内企業だけに留まらず、外資系企業や国内最大手、蒙牛乳業グループ(Mengniu Dairy)による調合も6件通過している。

 いっぽう、国家質検総局が発表した2017年6月度の「返品、廃棄処分となった輸入食品および輸入化粧品」のデータによれば、多くの粉乳ブランドがブラックリスト入りし、そのなかにはネスレ(Nestle)、BimbosanMilupaなどが含まれる。

 輸入を禁止された原因は主に、ラベル不合格や船荷証券(B/L)の不一致、害虫の検出などのほか、使用するビタミンB2、B6、B12といった栄養強化剤の規定範囲超過、合格証明の条件を満たしていない、細菌の総数や亜硝酸ナトリウムが基準値を超える──などである。

 乳業専門家の話では、国家質検総局が今回明らかにした輸入粉乳については、主に国境を通じて中国市場に入ってくるものに対して、安全問題における中国の監督管理の力の入れようを見て取るには充分である。

 今回の国家質検総局の報告によると、ネスレ傘下のKlim系列の粉ミルクが、ビタミンB1、B2、B12、ビオチンやビタミンB6等、使用する栄養強化剤が規定範囲をすべて超えてしまったため、合計10万1300トンを輸入できなかった。

 業界内では、粉ミルク成分を政府に登録した企業のリストと共に、輸入が禁止された粉ミルクブランドが公開されていくにつれて、海外製粉乳品は中国人消費者の心の中から徐々にその地位を落としていくことになるだろう。今回の「史上最も厳しい粉ミルク政策」の誕生は、粉ミルク輸入の敷居を引き上げること、あるいは、現在の中国粉ミルク市場における一部悪癖を改善することを予見している。(c)CNS/JCM/AFPBB News