【8月12日 CNS】中国・北京市(Beijing)延慶区(Yanqing)の永寧古鎮(Yongning)に「雑穀病院」という屋台を出している男性がいる。永寧の片田舎に住む、もうすぐ50歳になる劉殿国(Liu Dianguo)さんは、ここで雑穀を売って10年余りになるという。売っている何十種類もの雑穀には、ひとつひとつに劉さんがきれいな楷書体の毛筆書きで雑穀の種類を書き、その薬膳効果についても毛筆書きで紹介されている。

 劉さんは小さいころから書道が好きで、今でも毎日、文字を書く練習をしている。地元の人たちには「農民書道家」と称えられている。

 雑穀を売り始めてから、劉さんはその文化の研究にのめり込み、とうとう書道と雑穀が交わる部分を見つけた。両者の共通点は、人によって異なるということ、どちらも心身の健康に関係しているということ、精粗が存在するということ、そして両者とも細く長く続いているということだという。

 雑穀には優れた薬膳効果があり、様々な病気の治療にも効果があるという。彼はその人の年齢、身体、食習慣などに応じて数種類の雑穀を組み合わせ、客に勧めている。

 最近では、暇さえあれば昔の書道家の作品を参考にし、自分のものにしようと日々練習を重ねているという。

 幼い頃、劉さんの祖父は雑穀が入った布袋を背負ってこの場所で売っていた。今では孫である劉さんが仕事を受け継ぎ、この文化を絶やすことなく引き継いで行き、もっと多くの人に雑穀のことを知ってもらい、健康になってほしいと語る。(c)CNS/JCM/AFPBB News