【8月7日 AFP】アフガニスタン北部の村で、旧支配勢力タリバン(Taliban)とイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が合同で民間人50人以上を殺害したと、地元当局が7日に明らかにした。

 5日に襲撃されたのは同国サリプル(Sar-e Pul)州サイヤード(Sayad)地区にあるミルザワラング(Mirzawalang)村で、子どもを含めた男女50人以上が殺害された。多くは銃殺され、中には斬首された犠牲者もいたという。

 タリバンとISの合同勢力は先週3日から48時間、アフガン地方警察(ALP)と交戦しこれを圧倒。その後に虐殺が起きたという。

 同州知事の報道官は、今回の襲撃が、ISとタリバンによる共同作戦だったと述べ、合同勢力が他州から戦闘員を勧誘していたと語った。また、この勢力が地元のタリバン指導者でISに忠誠を誓っているシェール・ムハンマド・ガザンファル(Sher Mohammad Ghazanfar)司令官の指揮下で活動していると主張している。

 ただ現場の村は山奥にあり、貧しく連絡手段も整っていない上、戦闘も重なったため、AFPは現地入りできず、この情報の裏付けを取るのが非常に困難となっている。

 その一方、サリプル州議会のムハンマド・ヌール・ラフマニ(Mohammad Noor Rahmani)議長は、犠牲者50人中44人は民間人とみられるとしている。また犠牲者の数は増える見込みがあると述べた。

 2015年にISがアフガニスタン東部に進出して以降、ISとタリバンは衝突を繰り返しており、合同で動くことは珍しい。(c)AFP