【8月10日 CNS】中国、青海省(Qinghai)気象科学研究所の発表によると、リモートセンシング観測の最新データで、中国内陸部最大の塩水湖・青海湖(Qinghai Lake)の面積が7月、急速に拡大していることがわかった。現在は4435.69平方キロメートルで、香港(Hong Kong)の面積の4倍にも相当する。

 これについて、青海気象衛星リモートセンシング観測センターの高級エンジニア劉宝康(Liu Baokang)氏によると、「気象条件の分析結果から、全体としては5月から7月までの青海湖流域の降水量がかなり多かったことが、青海湖の面積が例年に比べ大きくなった主な原因だ」という。

 青海湖の面積は、前年の同時期と比べて60.19平方キロメートル拡大、過去数年来(2005~2016年)の同じ時期と比べると、平均的で101.54平方キロメートル拡大した。

 劉氏の話では「青海省気候センターの予測では、8月に青海湖周辺地域の広い範囲で降水量が例年より1~3割多くなり、そのため青海湖の面積は拡大し続けると考えられる」

 青海湖面積がこのまま拡大し続けることで、青海湖流域全体の水蒸気や湿度が増え、周辺の生態環境の回復や土地の砂漠化の抑制につながる可能性がある。その一方で、8月の青海湖の水位がこのまま上昇し続けると、周辺の草地や観光施設が打撃を受けるおそれもある。

 近年、青海湖全体の生態環境は好転傾向にあり、青海湖周辺の鳥の種類が増え、生物の多様性や種類も顕著に豊かになってきた。現在、青海湖に生息する鳥の種類は90年代の189種から34種増え、223種になった。(c)CNS/JCM/AFPBB News