【8月5日 AFP】テニス、シティ・オープン(Citi Open 2017)は4日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第2シードの錦織圭(Kei Nishikori)は世界225位のトミー・ポール(Tommy Paul、米国)を3-6、7-6(10-8)、6-4で下し、準決勝進出を決めた。

 世界ランキング9位で2015年大会覇者の錦織は、第2セットで3本のマッチポイントをしのぎ、2時間40分に及ぶ死闘を制した。準決勝で第5シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)と顔を合わせることが決まった錦織は試合後、「死闘だった。負けかけたし、勝ててうれしい」と語った。

 試合の熱が最高潮に達したのは第2セットタイブレーク。ATPツアーでの本戦入りは今大会がわずか6度目だったポールが、逆クロスにウイナーを放ち8-7とマッチポイントを迎えた。しかし、そこからストロークのミスが立て続けに3本飛び出し、73分に及んだセットは錦織が奪った。

 錦織は接戦となった第2セット終盤について「間違いなく彼は少し硬くなったと思う」とした上で、「自分も良いポイントを重ねていた。アンフォーストエラーもなかったし、集中できていた。経験が物を言った」と振り返った。

 錦織は第3セットに入ると第3ゲームで先にブレークし、そこからはサービスキープを続けて20歳の挑戦を退けた。敗れたポールは試合後、「タフな試合だったが、とても楽しかった」、「最高だったよ。試合が終わってもコートを去りたくなかった」と満足感を示した。

 およそ1年半ぶりのツアータイトルを目指す錦織は、初対戦となるズベレフとの対戦に向けて「タフな試合になるのは間違いない。彼は非常にいいプレーをしている」と警戒。一方、今季4勝目を目指す世界8位のズベレフも「ケイは長い間トップ10に君臨している。ハードコートだし、難しい相手になるだろう」と気を引き締めた。

 現在20歳のズベレフは同日、ロシアのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)に6-2、6-4でストレート勝ち。試合時間はわずか57分だった。

 この日行われたその他の試合では、第8シードのジャック・ソック(Jack Sock、米国)が7-5、6-4で第3シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)を破り、第15シードのケビン・アンダーソン(Kevin Anderson、南アフリカ)との準決勝へ駒を進めた。

 世界200位の予選勝者ユーキ・バンブリー(Yuki Bhambri、インド)と対戦したアンダーソンは、試合を通して21本のサービスエースをたたき込み、6-4、4-6、6-3のフルセットで4強入りを果たしている。(c)AFP/Jim SLATER