米スタートアップ、年内の月面探査機打ち上げ目指す 民間初
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■長期探査計画
リチャーズCEOは、月資源に関する調査や採取、最終的な活用を含めた長期的計画で最初に着手するのは、水だと語る。「月は、宇宙では燃料供給所のような役目を果たす。というのも、酸素と水素からできている水は、ロケットの燃料となるからだ。そのため、こうした考えは非常に重要だ」
月の内部には、地球では希少なプラチナやヘリウム3が豊富に含まれており、これらは核融合に利用できる可能性が指摘されている。
ムーン・エクスプレスの月面探査機「MX1-E」は、幅3フィート(約91センチ)、高さ4.5フィート(約1メートル37センチ)ほどで比較的小型だ。そのコンパクトなサイズにより、スタートアップ企業「Rocket Lab」のロケット「エレクトロン(Electron)」で打ち上げることが可能だ。
また、MX1-Eは探査システムの最初のモジュールで、レゴ(Lego)ブロックのように、モジュールを組み合わせることでさらに重い荷物を運ぶことができるようにもなると同氏は説明する。
リチャーズ氏によると、打ち上げから月面着陸までは5~6日かかるという。
今後の予定としては、2回目の打ち上げで氷の豊富な月南極域でのロボット探査ステーション設置を目指し、3回目は月土壌のサンプルを持ち帰る計画だという。(c)AFP/Jean-Louis SANTINI