【7月28日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)の元スター選手、ラマー・オドム(Lamar Odom)氏が27日、ウェブサイトのザ・プレイヤーズ・トリビューン(The Players' Tribune)で、コカインの過剰摂取により米ネバダ(Nevada)州の売春宿で意識不明となり、死の淵を見た2015年の事件について赤裸々に語った。

 現在は薬物を絶っているものの、「毎日もがいている」と述べたオドム氏は、ラスベガス(Las Vegas)郊外にある「Love Ranch」という売春宿で倒れた後、病院で意識を取り戻した時の衝撃について回想した。

 オドム氏は回顧録で、「あるときドクターが来て、何が起きたのか話してくれた。彼は『ミスター・オドム、あなたはこの4日間、昏睡状態だったのです。お分かりですか?』と言った。自分は話せる状態ではなかったので、うなずくだけだった。すると彼は『ここにいるのは奇跡です。私たちはあなたが助かるとは思っていませんでした』と話した」とつづっている。

 NBAファイナルを2度制し、元妻のクロエ・カーダシアン(Khloe Kardashian)とともに出演した米リアリティー番組でも名声を築いたオドム氏は、当時を振り返り、「毎日コカインをやっていた。手が付けられない状態だった」と告白。薬漬けだった当時には夫人と別居しており、事件後に寄りを戻したものの、昨年再び破局している。

 休暇でマイアミ(Miami)を訪れた24歳のときに、初めてコカインを摂取したというオドム氏は、「こんな形で自分の人生に影響を及ぼすことになると知っていたらな。そんなことは考えたこともなかった」と述べた。

 しかしオドム氏は、がんによる母の死や愛する祖母の死、そして息子のジェイデン(Jayden)くんが乳幼児突然死症候群のため生後6か月で死んでしまったことの喪失感から逃れるため、薬物に走ってしまった。

 見境のない行動がエスカレートして、公私ともに生活が崩壊してしまったことを自覚していると話したオドム氏は、現在リハビリに専念して家族の支えを得ながら前に進んでいる。

「自分の葬式が良いものとなり、長い間会っていなかった人たちが参列してくれるとしても、まだそのときじゃない。子どもがいるし、自分はまだここにいる。それに、ちくしょう。俺はまだすごくハンサムだ」 (c)AFP