【7月27日 AFP】男子テニス、元世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が26日、肘のけがを理由に今シーズン残る全大会を欠場すると発表した。

 現在30歳のジョコビッチは、同様の問題でウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)準々決勝の途中棄権を余儀なくされていたが、これで来月の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)も欠場することとなった。

 セルビア・ベオグラード(Belgrade)から「フェイスブックライブ(Facebook Live)」を配信したジョコビッチは、1年半にわたり悩まされてきた肘の故障を受け、2017年残りの「全大会に出場しない決断を下した」と話した。

「残念ながら、これが現時点で下さなくてはならない決断となった。痛みが悪化したという意味では、おそらくウィンブルドンが最も厳しい大会だった」

 四大大会(グランドスラム)で通算12回の優勝を誇るジョコビッチは、2015年1月中旬から2016年6月にわたり出場した24大会のうち22大会で決勝に進出し、17回の優勝を記録。男子テニス界で圧倒的な力を誇っていた当時は、ジョコビッチの行く手を阻むものは何もないようにもみえた。

 しかし最近は、現在世界4位のセルビアの英雄に以前の面影はない。

 昨年の全仏オープンテニス(French Open 2016)で生涯グランドスラムを達成して以降は四大大会のタイトルから遠ざかっており、今年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)では2回戦敗退、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)でも8強止まりとなった。

 複数の専門家から意見を聞いたというジョコビッチは、「休養と時間が必要だということで皆一致した」とすると、「これに関しては、何かですぐに治せる種類のけがではないんだ。自然にリハビリさせて、その経過を見届けるしかない」と語った。

 今回の決定により、9月中旬に行われるフランスとの国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2017)ワールドグループ準決勝も見送ることになったジョコビッチはまた、ラケットを握らない期間が数か月必要だとした上で、手術は「選択肢ではなかった」と明かしている。

 治療を進める一方、アンドレ・アガシ(Andre Agassi)氏との師弟関係は続行されるといい、来シーズン開幕時の復帰に照準を合わせるという。(c)AFP/Katarina SUBASIC/Rachel O'BRIEN