【7月29日 CNS】世界ボクシング機構(WBO)アジアパシフィック・フライ級タイトルマッチが28日、中国・上海で行われ、同級6位の挑戦者・木村翔(Sho Kimura)が同級王者の鄒市明(Shiming Zou、ゾウ・シミン)と対戦した。(編集部注・以下のインタビューは試合前の24日に行われたものです。)

「鄒選手は、オリンピックを2回制したことのある偉大なるチャンピオンです。鄒選手と比べるとまだ力の差はあるが、今回の試合では100%勝利の気持ちを持ち、世界チャンピオンに挑みます」と木村選手は語った。

 ネット上でささやかれている「横柄」なイメージとは違い、インタビューを受ける木村選手は謙虚な物腰で、鄒選手との決戦について、「光栄の極みであり、全力でぶつかっていきたい」と話した。

 木村選手の鄒選手への挑戦について、「中国で鄒選手を倒す」「KOで鄒選手を倒す」とあるメディアが報じたことで、中国国内のネット上で熱い議論が巻き起こった。

 これについて木村選手は、「自分の発言が中国のネットユーザーに大きな反響を呼ぶとは思わなかった。その時は、あまり深く考えてはおらず、自分は絶対に勝たなくてはいけないという気持ちと、KO勝ちしたいことを発言することで、決心と気合を表現したかっただけ」と話した。

「自信は必ず勝つという決心から生まれるし、自分の強みである。鄒選手は、ボクシングの戦法と技術のいずれにおいても、自分より勝っている」と木村選手は続けて話した。

 今回の試合に向けてタイまで行き、スタミナと身体能力のトレーニングを行ったという。「僕は、試合の勝敗によってもたらされるものには興味はありません。ただ、鄒選手に勝てば、日本の世界タイトルマッチ数が増える。自分は世界王者ではない。彼と対戦することに、それほど大きなプレッシャーはない」と話す。

 木村選手は、WBOアジアパシフィック・フライ級王者として、過去に14勝1敗2分、最近では8試合6KOという成績を残している。

 まだ世界タイトルマッチを獲得していないが、今年の5月、タイのチャンピオンSaiwaewに2度KO勝ちし、試合時間はわずか5分10秒。実力を見せつけた。

 試合前、鄒選手は木村選手のコメントに対し、「4回以内で木村選手を倒す」と話し、それを聞いた木村選手は「インタビューを見ました。でも僕は4回では倒されませんよ」と笑いながら話した。(c)CNS/JCM/AFPBB News