【7月25日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)でキャリア初のフリーエージェント(FA)となっていたデリック・ローズ(Derrick Rose)が、クリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)と年俸210万ドル(約2億3000万円)の1年契約を結ぶ見通しとなった。米メディアが24日に報じた。

 2011年に史上最年少でのシーズン最優秀選手(MVP)に輝いたローズは同日、キャバリアーズの地元オハイオ(Ohio)州でチーム関係者と面会した。ウェブサイトのCleveland.comによると、昨季のイースタンカンファレンスを制した同チームへの加入については、「カイリー・アービング(Kyrie Irving)抜きで、再びNBAファイナルに進出するにはどうすれば良いか数日間話し合ったあと」に合意したと伝えられた。

 米スポーツ専門サイトESPNもまた、リーグ関係者からの情報として、ローズとキャバリアーズが折り合いをつけたと報道している。

 25歳のアービングがレブロン・ジェームズ(LeBron James)の影ではなく、チームの中心選手になりたいと訴えてトレードを要求したと報じられたことを受け、前週も伝えられていたキャバリアーズとローズとの話し合いは、緊急性を帯びたものとなった。

 2014-15シーズンから3季年連続でゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)とのNBAファイナルに進出したキャバリアーズは、2016年はシリーズを制したものの2015年と2017年は敗戦。打倒ウォリアーズを目指す中で、28歳のローズが加わればバックコート陣に厚みが増すことになる。

 ローズがキャバリアーズと契約すれば、2009年から2016年にかけてシーズンMVPを獲得した選手全員が、ウォリアーズかキャバリアーズのどちらかに所属することになる。キャバリアーズのジェームズは2009年、2010年、2012年、2013年に、ウォリアーズのケビン・デュラント(Kevin Durant)はサンダー時代の2014年に、同じくウォリアーズのステフェン・カリー(Stephen Curry)は2015年、2016年にMVPに輝いた。

 シカゴ・ブルズ(Chicago Bulls)からトレードで昨年ニューヨーク・ニックス(New York Knicks)に加入したローズは、昨季64試合に出場して平均18得点、3.8リバウンド、4.4アシストを記録したが、けがにより途中で戦線を離脱していた。

 ブルズから昨年6月にトレードでニックスに加入したローズは、昨季64試合に出場して平均18得点、3.8リバウンド、4.4アシスト、フィールドゴール(FG)成功率47パーセントの成績を残したが、けがによりシーズンは4月2日で終了。このけがでローズは、NBAでのキャリア9年で4度目となる膝の手術を受けている。

 ブルズ時代にローズは度重なる膝の故障に苦しめられ、2012年のプレーオフ初戦で膝のじん帯を断裂したローズは、2012-13シーズンを全休。復帰した2013-14シーズンも右膝を負傷して1か月足らずしかプレーできず、翌2014-15シーズンにも右ひざを手術してシーズンを通して戦うことはできなかった。(c)AFP