【7月19日 AFP】ツール・ド・フランス(2017 Tour de France)は18日、第16ステージ(ル・ピュイ・アン・ヴレーからロマン・シュル・イゼール、165キロメートル)が行われ、チームサンウェブ(Team Sunweb)のマイケル・マシューズ(Michael Matthews、オーストラリア)が今大会ステージ2勝目を挙げた。総合首位はチームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)が守った。

 横風が吹き荒れた第16ステージで、マシューズは写真判定の勝負を制し、ディメンションデータ(Dimension Data)のエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(Edvald Boasson Hagen、ノルウェー)を抑えた。ボアッソンハーゲンは、第7ステージでもクイックステップ・フロアーズ(Quick Step Floors)のマルセル・キッテル(Marcel Kittel、ドイツ)に映像判定で敗れていた。3位にはトレック・セガフレード(Trek Segafredo)のヨーン・デーゲンコルプ(John Degenkolb、ドイツ)が入った。

 さらにマシューズは、最強スプリンターの証しであるマイヨ・ヴェール(グリーンジャージー)争いでも50ポイントを上積みし、トップを行くキッテルとの差を29点にまで縮めている。

 レースは序盤からマシューズのサンウェブが速いペースで仕掛けると、最初の3級山岳でキッテルが脱落。残り15キロメートルからは横風の影響で集団が大きく分断され、最後のスプリント勝負へたどり着けたのは限られた選手だけだった。

 横風はカチューシャ・アルペシン(Team Katusha Alpecin)のアレクサンダー・クリストフ(Alexander Kristoff、ノルウェー)、ロット・ソウダル(Lotto Soudal)のアンドレ・グライペル(Andre Greipel、ドイツ)という有力スプリンター2人を集団から切り離し、おかげでマシューズとしては最終盤の展開が楽になった。

 マシューズは、「最初から仕掛けたよ。クイックステップに邪魔されないように、上りではアタックを繰り返した」と話した。

「最初の上りでアタックを続けた。調子はすこぶる良かったし、山頂ではキッテルに1分差をつけられたことがわかった。仲間を呼んだら、みんな満面の笑みで前へ来た。あとはエンジン全開だった。最高の一日だ。プランの10倍うまくいった」

 一方のキッテルは、「一か所もポイントを取れなかった以上、満足とは言えないが仕方ない。きょうは僕らの日じゃなかったけど、下を向いている暇はないし、次はチャンスを逃さないようにしなくちゃならない。失うものは何もない」と話した。

 総合争いでは、フルームが首位を堅持。一方で、ライバルであるクイックステップのダニエル・マーティン(Daniel Martin、アイルランド)、トレック・セガフレードのアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)はフルームとのタイム差を広げられた。(c)AFP/Barnaby CHESTERMAN