セネガルでスポーツ行事などが中止に、スタジアムの壁崩壊事故を受け
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【7月17日 AFP】15日に行われたサッカーの試合中にスタジアムの壁が崩壊し、8人の死者を出したセネガルでは、今月末の選挙が終わるまですべてのスポーツの試合と文化行事が中止されることとなった。
選挙は今月30日に行われ、野党党首と獄中から選挙戦を戦うダカール(Dakar)のハリファ・サル(Khalifa Sall)市長の間で緊張が高まっている。
首相報道官は、「国内で行われるすべてのスポーツ、文化活動は残りの選挙戦の間禁止となる」と発表し、今回起きた悲劇を調査し、責任の所在を明確にするため司法調査が行われることになると明かしている。
国内カップ戦のスタッド・ド・ンブール(Stade de Mbour)とUSウアカム(US Ouakam)の延長戦では、両チームのファンが衝突し、警察が催涙ガスを噴射。その後、スタジアムの壁が崩壊した。同国メディアによると、最低でも88人が負傷したという。
犠牲者を追悼するため、マッキー・サル(Macky Sall)大統領率いる与党は選挙戦を一時停止している。
声明で数名の命が失われたことに「怒り」を覚えていると発表したサル大統領は、国内のスタジアムのセキュリティー強化および、犠牲者の家族に報いるための迅速な行動を約束している。
衝突が始まった時に両クラブのサポーターを分離するエリアから警官が待避したことが危険な行動を引き起こしたとされているが、警察当局は非難は的外れだとしている。目撃者によると、観客は逃げ場を求めて特定の場所に殺到したという。
AFPに届いた書簡には「罰するのではなく、観客をコントロールするのが警察の仕事だ」と書かれており、延長戦でンブールが勝ち越した時にウアカムのサポーターが「行き場のない怒り」を爆発させたためパニックは起きたという。(c)AFP