【7月13日 AFP】シックなドレスやキャットウォークから離れ、ワークブーツで泥の上を歩くのはギニア人の元モデル、ティギダンキ・カマラ(Tiguidanke Camara)。西アフリカ初の女性鉱業家だ。

 コートジボワール(Ivory Coast)西部にある小さな里山のGuingouineで、カマラは10人の地質学者と作業員からなるチームを引いて、金鉱床の土を徹底的に調査している。カマラは調査用のサンプルを取りに、濁った池の中に入っていく。「モデルだった頃は宝石店のために自分をよく見せていた。彼らは貴石をアフリカで供給する権利を持っていた」とまだ若々しくほっそりとした40代のカマラは、ブヨの大群の中で語る。

 女性なしの産業における彼女の登場だが、男性社会からの抵抗はなかった。だが、彼は誰かのアシスタントか、と尋ねた男性たちは居たと言う。「それが何度も起こったので、私がCEOだというIDバッジを作らなくてはならなくなったの!」と彼女は穏やかに主張する。

 カマラは宝石会社のためのモデルをすることで「好奇心を掻き立てられ、疑問を抱き始めた。アフリカ人の男性や女性が鉱業部門のビジネスを行ったらどうなるのだろう?」。フランスの週刊誌「ジューヌアフリック(Jeune Afrique)」において「もっとも影響力を持つ50人のフランス語を話すアフリカ人ビジネスウーマン」の1人に選ばれた企業家のカマラは、「私がその疑問への答えだ」と宣言する。

 力を合わせるため、カマラと何人かの女性らは昨年、コートジボワールの鉱業ネットワークにおける女性協会(フランス語で略して「フェミチ(Femici)」)を設立した。その一方でカマラは村の少女たちとってお手本としてみなされている。