【7月19日 CNS】照りつける太陽と、肌に絡みつくような空気。街を行く人々も早足になる。そんな中、上海(Shanghai)衡山路(Hengshan Road)の木陰に100メートルほど続くの塀の前で、たくさんの通行人が思わず足を止める場所がある。衡山路8号生活芸術センターのストリートアートプロジェクト第1号として、芸術家の林子楠(Lin Zinan)氏とそのチームが衡山路の塀に描いた巨大な壁画だ。タイトルは、「新浪漫 The New Wave」。

 衡山路は1922年、当時のフランス公董局(フランス租界市政当局)によって建設され、かつては「貝当路(Avenue Petain)」と呼ばれた有名な通りだった。生い茂るスズカケノキの木陰の下、歴史的文化財の建物や西洋風の庭と洋館、偉人の旧居やバー、カフェなど、古さと新しさが混在し、伝統と現代が融合している場所だ。

 衡山路の中西(中国と西洋)融合の雰囲気を壊さぬよう、壁画も「古今中西」の要素を取り入れている。

 このプロジェクトは、従来の敷居の高い芸術のイメージを壊し、市民に芸術活動をもっと身近に感じてもらうためのものだ。

 ほかに2組のアーティストもここで創作活動をしている。インタラクティブ装置、音楽、照明などの要素も取り入れる予定。これらの芸術作品はプロジェクト終了後、生活芸術センターへ移し展示される。(c)CNS/JCM/AFPBB News