【7月13日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は12日、無人探査機「ジュノー(Juno)」が木星の表面に見える巨大な渦「大赤斑(Great Red Spot)」の上空9000キロメートルまで接近して撮影した見事な画像を複数公開した。

 大赤斑は木星の表面で吹き荒れている嵐で、太陽系最大のこの惑星を象徴する特徴。木星を周回しているジュノーは10日に大赤斑上を通過し、8つの機器で観測史上最も近距離からデータを収集した。

 米サウスウェスト研究所(Southwest Research Institute)のジュノー主任研究員、スコット・ボルトン(Scott Bolton)氏は「数百年にわたり、科学者たちは木星の大赤斑を観察し、驚嘆し、理論を立ててきた」「そして今、私たちは過去最高の画像を入手した」と述べた。今後はデータを分析し、大赤斑を生じさせている要因の解明につなげたいとしている。

 大赤斑は1830年から観察が続けられており、350年以上にわたって吹き荒れている可能性が指摘されている。幅は今年4月3日時点で1万6350キロメートルに及び、地球の直径の1.3倍に相当する。

 2011年に打ち上げられたジュノーは昨年から木星を周回中。次の木星接近は9月上旬を予定している。(c)AFP