【7月12日 AFP】ナイジェリア北東部で、イスラム過激派組織ボコ・ハラム(Boko Haram)が、厳格なイスラム法「シャリア(Sharia)」の執行機関に従わなかったとして村人8人を公開処刑したことが明らかになった。AFPが映像で確認した。

 映像には、覆面を被り武装した男4人が、目隠しをされて地面にうつぶせにされた8人を至近距離から銃で撃って殺害する様子が映されている。歓声を上げる群衆も捉えられている。

 白いターバンを巻いた男は処刑の執行前に群衆に向かって、8人は「イスラム教徒の集団から抜けた背教者」であると批判。ボコ・ハラムによるイスラム法の厳格な解釈が守られているかを取り締まる「シャリア警察」に従わず、争いも辞さない構えだったと述べた。またボコ・ハラムに従わない者は誰であろうと同じ運命をたどると警告した。

 撮影された時期や場所は不明だが、草木が生い茂っていることから現在も続く雨期に撮影されたものとみられる。

 映像には他にも、不倫をした者に対する投石による死刑、違法薬物を売買した者に対する斬首刑、窃盗を行った者に対する切断刑、飲酒をした者に対するむち打ち刑の様子も映っていた。

 今回の映像は、ボコ・ハラムがすべての支配地域を失い、勢力も失っているとするナイジェリア軍の主張が偽りだとアピールする狙いがあるとみられる。(c)AFP