【7月12日 AFP】米司法省は11日、医薬品メーカーのマリンクロット・ファーマシューティカルズ(Mallinckrodt Pharmaceuticals)に対し、依存性の高い鎮痛薬オキシコドンを供給し、疑わしい大量の注文を当局に報告しなかったとして3500万ドル(約40億円)の罰金を課したことを明らかにした。

 米司法省によると、同社は米フロリダ(Florida)州などにある薬局からの疑わしい大量の注文について、麻薬取締局(DEA)への報告義務を果たさなかったことで罰金の支払いに同意した。

 マリンクロット社をめぐっては、卸業者を通じて大量のオキシコドンを需要がないとみられる地域に供給していたとしたDEAが2011年から調査を行っていた。

 米国では過去10年にわたり大手製薬会社がほぼ野放図の状態でオピオイド(アヘンと似た作用がある鎮痛薬)を大量に供給しており、それが依存症や過剰摂取による死亡者の急増につながっていると指摘されている。昨年は薬物の過剰摂取で6万人が死亡したと推計されている。

 今回の罰金額はマリンクロット社の2016年の純利益の7.2%に当たる。同社は声明で、当局の指摘には同意しておらず、法律違反はしていないと主張している。(c)AFP